プログラム

2023年3月金曜日

こんにちは。

和歌山県紀の川市貴志川町にある放課後等デイサービスK-if(けいふ)のやかんです。

3月の金曜日は、洗濯物干しを実施しています。

起源となった要因は、利用中の子どもたちの脱いだ衣類の保管方法を見て疑問に感じたことがきっかけです。

上着の袖がひっくり返っていたり、ボタンは外れていたりなど中々に無残な状態で置かれていたんです。

以前のプログラムで衣類を畳むことをしていたので、声掛けをすれば実施することはできていますが、声掛けが必要ということは普段からしている行動ではないかと思うようになり、家に帰ってから袖がひっくり変えるような脱ぎ方をしているようであれば、普段洗濯してくれている親御さんの気持ちを認識していない可能性も高かったので、今回このプログラムにしています。

結論から話するとやはり衣類の置き方が、無残な状態になっている児童は、家で洗濯物を干すことはほとんどないとのことを話してくれています。ではどうやってそんな内容の質問を聞き出すことができたのか説明していきます。

まず、今回のプログラムの進め方は、多様な洗濯物を用意して、個別でハンガーにかけて干してもらっています。その際に洗濯物は、袖をひっくり返す、ボタンを掛け違える、チャックを全開にしておくなど、ハンガーにかけて干すためには何かしらの訂正ポイントを作って準備して濡れていないことを除けば洗濯干す前の状態にしていました。

次に一人当たりの実施時間を決めて、実施してもらっています。終了後に誰が一番早かったのか伝えることで、一番になりたいという気持ちと一番になれなかった悔しさを感じることで、競争心を気力に集中してもらえる状態を作っていますが、どの洗濯物を手に取っても訂正ポイントがあることで早く終わらせたいのにと焦る気持ちから『なんでこんなにぐちゃぐちゃなん』『めんどくさい』などの感想が出る児童には『同じことを親御さんも感じているんやで?家で洗濯物干すのを手伝ってないん?』と親御さんの気持ちも同様であること、自分がしないことが当たり前ではなく親御さんがやってくれていることへの感謝の気持ちを持つきっかけになればと伝えています。

やってて思うのは、子どもは良くも悪くも素直です。特に苛立ちや不満に関しては、自分の気持ちがすぐに出てきます。大人は逆に良くも悪くも我慢をします。他者の気持ちを過剰なほど想像しています。でも悲しいことにこの我慢ができなければ、社会に出た時に適応することが難しくなると思っています。

我慢は、習慣や慣れのように時間をかけて習得していくものだと思っています。社会に出る年齢を18歳だと仮定すると9歳くらいから少しづつ慣れていくことが必要になってきますが、障害の特性によっては、より時間を要する可能性もあります。それらのことも予測して、私たちは支援をしています。

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